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n8n × Dify連携ガイド|ワークフロー自動化・Slack・メール連携

2025年12月4日
18分で読了
中級
n8n difyn8n dify連携dify n8ndify 自動化

n8nとDifyを連携させて、高度な業務自動化ワークフローを構築する方法を解説。Slackボット、メール自動返信、データ連携など実践的なユースケースを紹介します。Difyとは?API連携ガイドもあわせてご確認ください。

n8n + Dify 連携の概要

n8nとは

n8n(エヌエイトエヌ)は、オープンソースのワークフロー自動化ツールです。400以上のサービスと連携でき、ノーコード/ローコードで複雑な自動化を実現できます。

なぜ連携するのか

ツール 得意なこと
Dify AIアプリ構築、RAG、LLM活用
n8n 外部サービス連携、スケジュール実行、データ変換

両者を組み合わせることで、「外部サービスからのトリガー → AI処理 → 結果を別サービスへ送信」という高度な自動化が可能になります。

連携のセットアップ

Step 1: DifyでAPIを準備

  1. Difyでアプリケーションを作成
  2. 左メニューの「APIアクセス」を開く
  3. 「APIキーを作成」でキーを発行
  4. APIエンドポイントURLをメモ
# エンドポイント例
https://api.dify.ai/v1/chat-messages

# または セルフホスト版
https://your-dify-server.com/v1/chat-messages

Step 2: n8nでHTTPノードを設定

  1. n8nでワークフローを作成
  2. 「HTTP Request」ノードを追加
  3. 以下の設定を行う:
Method: POST
URL: https://api.dify.ai/v1/chat-messages

Headers:
  Authorization: Bearer {your-dify-api-key}
  Content-Type: application/json

Body:
{
  "inputs": {},
  "query": "{{ $json.message }}",
  "response_mode": "blocking",
  "user": "n8n-workflow"
}

Step 3: 認証情報の設定

n8nの「Credentials」でDify APIキーを安全に管理できます。

  1. n8n画面右上の「Credentials」を開く
  2. 「Add Credential」→「Header Auth」を選択
  3. Name: Authorization, Value: Bearer {api-key}

ユースケース1: Slackボット

Slackでメンションされたらn8nがトリガーし、Difyで回答を生成してSlackに返信するボットです。

ワークフロー構成

[Slack Trigger] → [HTTP Request (Dify)] → [Slack Send Message]

設定手順

  1. Slack Trigger: App Mentionイベントを設定
  2. HTTP Request: DifyのチャットAPIを呼び出し
  3. Slack Send Message: Difyのレスポンスを同チャンネルに投稿
# Slack Send Messageノードの設定
Channel: {{ $('Slack Trigger').item.json.channel }}
Text: {{ $json.answer }}

ユースケース2: メール自動返信

受信メールをDifyで分析し、適切な返信文を生成して自動送信します。

ワークフロー構成

[Email Trigger] → [HTTP Request (Dify)] → [Gmail Send Email]

Dify側の設定

テキスト生成アプリを作成し、以下のようなプロンプトを設定:

あなたはカスタマーサポート担当です。
以下のお問い合わせに対して、丁寧で適切な返信を作成してください。

【お問い合わせ内容】
{{input_text}}

【返信】

ユースケース3: Notion連携

Notionのデータベースに新規レコードが追加されたら、Difyで処理してNotionを更新します。

ワークフロー構成

[Notion Trigger] → [HTTP Request (Dify)] → [Notion Update Page]

実装例: 記事の要約生成

  1. Notionに新しい記事URLが登録される
  2. n8nがDify(RAG + 要約ワークフロー)を呼び出し
  3. 生成された要約をNotionの「要約」フィールドに書き込み

ユースケース4: スケジュール実行

定期的にDifyワークフローを実行し、レポートを生成します。

ワークフロー構成

[Cron] → [HTTP Request (データ取得)] → [HTTP Request (Dify)] → [Email/Slack]

実装例: 日次売上レポート

  1. 毎朝9時にCronトリガーが起動
  2. 売上データをAPIから取得
  3. Difyで分析・レポート文を生成
  4. Slackチャンネルに投稿

高度な連携テクニック

ストリーミング対応

長い応答の場合、ストリーミングを使用するとユーザー体験が向上します。

# response_mode を streaming に設定
{
  "response_mode": "streaming"
}

# n8n側でSSEをハンドリング
# HTTP Requestノードの「Response Format」を「Stream」に設定

エラーハンドリング

# n8nのIF/Switchノードでエラーを検知
{{ $json.error ? 'Error occurred' : 'Success' }}

# エラー時は別のフローに分岐
[HTTP Request] → [IF] → [Error Handler] / [Success Handler]

会話の継続

conversation_idを保存して、会話を継続できます。

# 初回リクエスト
{ "conversation_id": "" }

# レスポンスからconversation_idを取得
{{ $json.conversation_id }}

# 2回目以降のリクエストで指定
{ "conversation_id": "{{ $node['Previous'].json.conversation_id }}" }

ベストプラクティス

セキュリティ

  • APIキーはn8nのCredentialsで管理
  • Webhookにはシークレットトークンを設定
  • 本番環境ではHTTPS必須

パフォーマンス

  • タイムアウト設定を適切に(30秒以上推奨)
  • リトライロジックを実装
  • 並列処理には注意(Difyのレート制限)

モニタリング

  • n8nの実行履歴で成功/失敗を確認
  • Difyのログでリクエスト内容を確認
  • エラー時のSlack/メール通知を設定

n8n vs Difyワークフロー

どちらを使うべきか判断の参考に:

観点 n8n Difyワークフロー
外部サービス連携 ◎ 400+のインテグレーション △ HTTP連携のみ
AI処理 △ 外部API呼び出し ◎ LLM・RAG統合
スケジュール実行 ◎ 柔軟なCron設定 △ 外部トリガー必要
学習コスト ○ 中程度 ○ 中程度

結論: 両者を組み合わせることで、それぞれの強みを活かした自動化が可能です。

よくある質問

Q: n8n Cloud と セルフホストどちらがいい?

Difyをセルフホストしている場合は、n8nもセルフホストが推奨です。同じネットワーク内で通信でき、レイテンシが低くなります。詳しくはGitHubガイドをご覧ください。

Q: Zapierとn8n、どちらがDifyと相性がいい?

柔軟性とカスタマイズ性ではn8nが優れています。オープンソースで、複雑なロジックも実装しやすいです。

Q: レスポンスが遅い場合は?

Dify側でストリーミングモードを使用するか、n8nのタイムアウト設定を延長してください。また、Difyアプリの最適化(プロンプト短縮など)も効果的です。

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まとめ

n8nとDifyを連携することで、外部サービスとAIを組み合わせた高度な自動化が実現できます。

  • ✅ n8n: 外部サービス連携・スケジュール実行に強み
  • ✅ Dify: AI処理・RAG・LLM活用に強み
  • ✅ 組み合わせで Slack/メール/Notion等との連携が可能
  • ✅ HTTPノードで簡単に連携設定
  • ✅ セルフホスト同士なら低レイテンシ

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