n8nとは?読み方・料金・機能を完全解説【2025年最新版】
「n8n(エヌエイトエヌ)」は、ノーコードで複雑なワークフローを構築できるオープンソースの自動化プラットフォームです。400以上のアプリ連携、AI機能、セルフホスティング対応など、企業の業務自動化に最適なツールとして注目を集めています。本記事では、n8nの読み方から料金プラン、主要機能、使い方まで徹底解説します。
n8n最新情報をチェック: n8n最新ニュース・アップデートまとめでは、GitHub・YouTube・X等からn8n関連の最新情報を日本語サマリー付きで配信しています。
n8n(エヌエイトエヌ)とは何か
読み方と名前の由来
n8nの読み方は「エヌエイトエヌ」です。「nodemation」(node + automation)の略で、「n」と「n」の間に8文字あることから「n8n」と表記されています。日本では「エヌエイトエヌ」または「ノードメーション」と呼ばれることがあります。
運営会社n8n GmbHについて
n8nはドイツ・ベルリンに本社を置くn8n GmbHが開発・運営しています。2019年にJan Oberhauserによって創業され、オープンソースコミュニティと企業向けサービスの両輪で成長を続けています。GitHubでは100,000以上のスターを獲得し(2025年5月に10万達成)、世界中の開発者や企業に支持されています。2025年10月にはシリーズCで1.8億ドルを調達し、評価額は25億ドルに達しました。
オープンソースワークフロー自動化ツールとしての特徴
n8nはフェアコード(Fair-Code)ライセンスを採用しており、ソースコードを自由に閲覧・カスタマイズできます。主な特徴は以下の通りです:
- ✅ 完全セルフホスト可能: Docker/Kubernetesで自社サーバーに展開
- ✅ 400+の連携アプリ: Slack、Google、Notion、Salesforce等
- ✅ AI/LangChain連携: OpenAI、Claude、Gemini等のLLMを活用
- ✅ ビジュアルエディタ: ドラッグ&ドロップでワークフロー構築
- ✅ 柔軟なカスタマイズ: JavaScript/Pythonコードの実行が可能
n8nは無料で使える?料金プランを解説
セルフホスティングなら完全無料
n8nの最大の魅力は、セルフホスティングなら完全に無料で利用できる点です。自社のサーバーやクラウド環境(AWS、GCP、Azure等)にDockerでデプロイすれば、機能制限なく利用できます。
n8n Cloud料金プラン(2025年12月現在)
マネージドサービスのn8n Cloudは以下の料金プランを提供しています:
| プラン | 月額料金 | 実行回数 | 主な機能 |
|---|---|---|---|
| Starter | €20〜 | 2,500回/月 | 基本機能、メールサポート |
| Pro | €50〜 | 10,000回/月 | 優先サポート、高度な機能 |
| Enterprise | 要問合せ | カスタム | SSO、専用サポート、SLA |
※ 料金は変更される場合があります。最新情報は公式サイト をご確認ください。
n8nで何ができる?主要機能7つ
「n8n 何ができる?」という疑問にお答えします。n8nの主要機能を7つに分けて解説します。
1. ビジュアルワークフロービルダー
n8nのビジュアルエディタは、ドラッグ&ドロップで直感的にワークフローを構築できます。ノード(処理単位)を配置して接続するだけで、複雑な自動化ロジックを視覚的に設計可能です。
2. 400+の連携アプリ(ノード)
n8nの連携・ノードは400種類以上。主要なサービスとの連携が標準で用意されています:
- コミュニケーション: Slack、Discord、Microsoft Teams、Gmail
- データベース: PostgreSQL、MySQL、MongoDB、Airtable
- CRM/MA: Salesforce、HubSpot、Pipedrive
- ファイル: Google Drive、Dropbox、OneDrive
- 開発: GitHub、GitLab、Jira、Linear
3. Webhook / API連携
n8nのAPI・Webhook機能により、任意のサービスとリアルタイム連携が可能です。外部からのイベントをトリガーにワークフローを実行したり、HTTPリクエストノードで任意のAPIを呼び出せます。
4. 条件分岐・ループ処理
IF/Switch文による条件分岐、ループ処理、マージ/スプリット処理など、プログラミングで必要な制御フローをノーコードで実現できます。
5. AI機能(LangChain連携)
n8nのAI連携機能は非常に強力です。LangChainとのネイティブ統合により、以下のようなAIワークフローを構築できます:
- 対応LLM: OpenAI(GPT)、Claude、Gemini、ローカルLLM等
- RAG構築: ベクトルストア連携でナレッジベース検索
- AIエージェント: 自律的にツールを選択・実行
- 文書処理: PDF/CSV解析、要約、翻訳
6. コード実行ノード
JavaScript/Pythonコードを直接実行できるノードがあり、標準ノードでは対応できない複雑な処理も柔軟に実装できます。
7. エラーハンドリング・リトライ
エラー発生時の自動リトライ、フォールバック処理、エラー通知など、本番運用に必要な堅牢性を備えています。
n8nの使い方入門ガイド
n8n 使い方を5つのステップで解説します。初心者でも10分程度でワークフローを作成できます。
Step1: 環境構築(Cloud or セルフホスト)
n8nを始めるには2つの選択肢があります。すぐに試したい場合はn8n Cloudのトライアルがおすすめです。セルフホストする場合はDockerで簡単に構築できます:
docker run -it --rm \
--name n8n \
-p 5678:5678 \
-v ~/.n8n:/home/node/.n8n \
n8nio/n8nStep2: 最初のワークフロー作成
エディタを開いたら、「+」ボタンからノードを追加します。まずはシンプルな「スケジュールトリガー → Slack通知」のワークフローから始めてみましょう。
Step3: トリガー設定
ワークフローの起点となるトリガーを設定します。主なトリガーの種類:
- Schedule: 定期実行(毎時、毎日、Cron式)
- Webhook: HTTPリクエストで起動
- アプリトリガー: Slackメッセージ受信、メール受信等
- 手動実行: ボタンクリックで起動
Step4: ノード接続
トリガーの後に処理ノードを追加し、線で接続します。データは自動的に次のノードに渡され、各ノードで変換・加工できます。
Step5: テスト・実行
「Test Workflow」ボタンでテスト実行し、各ノードの出力を確認します。問題なければ「Activate」でワークフローを有効化します。
n8nを活用した実践事例
n8nの自動化事例として、代表的な活用シーンを紹介します。
Slack/Discord通知自動化
GitHubのプルリクエスト作成時にSlackに通知、サーバー監視アラートをDiscordに転送など、チーム内のコミュニケーションを自動化できます。
スプレッドシート連携
フォーム送信データをGoogle Sheetsに自動記録、CSVファイルからのデータ一括処理など、データ管理業務を効率化できます。
CRM/MA連携
リード獲得時にSalesforceへ自動登録、HubSpotからのWebhookでワークフロー起動など、マーケティング・営業プロセスを自動化できます。
データ収集・レポート自動生成
複数のデータソースからデータを収集し、加工・集計してレポートを自動生成。定期的にメールやSlackで配信することも可能です。
n8n vs 他ツール比較
Zapier / Make との違い
| 項目 | n8n | Zapier | Make |
|---|---|---|---|
| オープンソース | ✅ | ❌ | ❌ |
| セルフホスト | ✅ | ❌ | ❌ |
| 無料プラン | ✅(セルフホスト無制限) | △(100タスク/月) | △(1,000オペ/月) |
| AI連携 | ✅(LangChain統合) | △(限定的) | △(限定的) |
| コード実行 | ✅(JS/Python) | △(制限あり) | △(制限あり) |
Dify との違い
DifyはLLMアプリケーション開発に特化したプラットフォームで、RAGやプロンプトエンジニアリングに強みがあります。一方、n8nは汎用的なワークフロー自動化が得意です。
- n8n: 幅広い業務自動化、多様なアプリ連携、セルフホスト重視
- Dify: AIアプリ開発、RAG/チャットボット構築、プロンプト管理
両方を組み合わせて使うケースも多く、DifyでAI部分を構築し、n8nで周辺の業務フローを自動化するアプローチが効果的です。詳しくはAIワークフロー完全ガイドをご覧ください。
なぜn8nを選ぶべきか
- ✅ データを自社管理したい(セルフホスト対応)
- ✅ コストを抑えたい(セルフホストなら無料)
- ✅ 高度なカスタマイズが必要(コード実行対応)
- ✅ AIワークフローを構築したい(LangChain統合)
- ✅ オープンソースコミュニティに貢献したい
n8n導入・活用のご相談
AI Nativeでは、n8nを活用した業務自動化の導入支援を行っています。
AI Nativeのサポート内容
- n8n環境構築・セルフホスト設定支援
- 業務フローのヒアリングとワークフロー設計
- AIワークフロー(LangChain連携)の構築
- 既存システムとのAPI連携開発
- 運用・保守サポート
AI BPOサービスでは、AIを活用した業務効率化を包括的にサポートしています。
よくある質問(FAQ)
n8nは日本語対応している?
n8nのUIは日本語を含む多言語に対応しています。ただし、公式ドキュメントは主に英語で提供されています。日本語のチュートリアルやガイドはコミュニティが作成したものが多いです。
プログラミングは必要?
基本的なワークフローはノーコードで構築可能です。ただし、複雑なデータ変換やカスタム処理が必要な場合は、JavaScript/Pythonの知識があると便利です。
商用利用できる?
はい、商用利用可能です。ただし、n8nはSustainable Use Licenseを採用しており、n8nと競合するサービスの提供には制限があります。通常の業務自動化での利用は問題ありません。
セルフホストとCloud、どちらがおすすめ?
初めての方やすぐに始めたい場合はn8n Cloudがおすすめです。データを自社管理したい場合やコストを抑えたい場合はセルフホストが適しています。
まとめ
n8n(エヌエイトエヌ)は、ノーコードでワークフローを構築できるオープンソースの自動化プラットフォームです。セルフホストなら完全無料で、400以上のアプリ連携とAI機能を備えています。
- ✅ 読み方: エヌエイトエヌ(nodemation)
- ✅ 運営会社: n8n GmbH(ドイツ・ベルリン)
- ✅ 料金: セルフホスト無料 / Cloud €20〜
- ✅ 主要機能: ビジュアルエディタ、400+連携、AI機能、コード実行
- ✅ 対応LLM: GPT、Claude、Gemini、ローカルLLM等