Dify GitHub完全ガイド|セルフホスト構築からコントリビューションまで
📘 公式リポジトリ: langgenius/dify - GitHub
Difyは、オープンソースのLLMアプリケーション開発プラットフォームとしてGitHub上で活発に開発が進められています。 2024年のローンチ以来、急速に成長を続け、現在では60,000以上のスターを獲得する人気プロジェクトとなりました。
この記事では、DifyのGitHubリポジトリの構造、セルフホスト環境の構築方法、コントリビューションの仕方まで、開発者が知っておくべき情報を網羅的に解説します。API連携についても触れています。
この記事でわかること
- Dify GitHubリポジトリの構造と主要コンポーネント
- Docker Composeを使ったセルフホスト環境の構築
- ローカル開発環境のセットアップ方法
- リリース情報の追跡とアップグレード手順
- コントリビューション(貢献)の始め方
Dify GitHubリポジトリの概要
DifyはLangGenius社が開発・メンテナンスするオープンソースプロジェクトです。 GitHubリポジトリでは、コードベース、ドキュメント、Issue管理、リリース情報など、プロジェクトに関するすべてが公開されています。
リポジトリ統計(2025年12月時点)
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| ⭐ Stars | 60,000+ |
| 🍴 Forks | 9,000+ |
| 👥 Contributors | 700+ |
| 📦 Releases | 100+ |
| 📝 ライセンス | Apache 2.0(一部追加条項あり) |
リポジトリ構造
Difyのリポジトリは、以下の主要ディレクトリで構成されています:
dify/
├── api/ # バックエンドAPI(Flask/Python)
├── web/ # フロントエンド(Next.js/React)
├── docker/ # Docker関連ファイル
├── sdks/ # 各言語SDK(Python, Node.js等)
├── plugins/ # プラグインシステム
└── docs/ # ドキュメント
セルフホスト環境の構築
Difyはクラウド版とセルフホスト版の両方を提供しています。 GitHubからソースコードを取得し、自社サーバーやローカル環境で運用することで、データの完全なコントロールとカスタマイズが可能になります。
Docker Composeでの構築手順
最も簡単なセルフホスト方法は、Docker Composeを使用する方法です:
1. リポジトリのクローン
# リポジトリをクローン
git clone https://github.com/langgenius/dify.git
# dockerディレクトリに移動
cd dify/docker
2. 環境変数の設定
# .envファイルをコピー
cp .env.example .env
# 必要に応じて.envを編集
# - SECRET_KEY: セキュリティキー(必須)
# - CONSOLE_WEB_URL: 管理画面のURL
# - APP_WEB_URL: アプリのURL
3. コンテナの起動
# Docker Composeで起動
docker compose up -d
# ログの確認
docker compose logs -f
起動が完了すると、以下のURLでアクセスできます:
- 管理画面: http://localhost/install(初回セットアップ)
- API: http://localhost/api
システム要件
| 項目 | 最小要件 | 推奨 |
|---|---|---|
| CPU | 2コア | 4コア以上 |
| メモリ | 4GB | 8GB以上 |
| ストレージ | 20GB | 50GB以上(SSD推奨) |
| Docker | 24.0.0+ | 最新安定版 |
| Docker Compose | v2.x | 最新安定版 |
ローカル開発環境のセットアップ
Difyのコードに貢献したい場合や、カスタム機能を開発したい場合は、ローカル開発環境を構築します。
バックエンド(API)のセットアップ
# apiディレクトリに移動
cd api
# Python仮想環境を作成
python -m venv venv
source venv/bin/activate # Windows: venv\Scripts\activate
# 依存関係をインストール
pip install -r requirements.txt
# 環境変数を設定
cp .env.example .env
# データベースのマイグレーション
flask db upgrade
# 開発サーバーを起動
flask run --host=0.0.0.0 --port=5001 --debug
フロントエンド(Web)のセットアップ
# webディレクトリに移動
cd web
# 依存関係をインストール
npm install
# または
pnpm install
# 環境変数を設定
cp .env.example .env.local
# 開発サーバーを起動
npm run dev
詳しい手順は公式ドキュメントを参照してください。
リリース情報の追跡
Difyは活発に開発が進められており、頻繁に新バージョンがリリースされます。 Difyニュースページでは、最新のGitHubリリース情報をリアルタイムで確認できます。
リリースの種類
- Stable Release: 安定版(本番環境向け)
- Pre-release: プレリリース版(テスト目的)
- Hotfix: 緊急修正版
アップグレード手順
Docker Compose環境でのアップグレード手順:
# 最新コードを取得
cd dify
git pull origin main
# コンテナを停止
cd docker
docker compose down
# イメージを更新して再起動
docker compose pull
docker compose up -d
# マイグレーションの確認
docker compose logs api
⚠️ 注意: メジャーバージョンアップ時は、リリースノートを必ず確認してください。破壊的変更がある場合があります。
コントリビューション(貢献)の始め方
Difyはオープンソースプロジェクトであり、誰でも開発に貢献できます。 バグ修正、新機能の追加、ドキュメントの改善など、様々な形で参加可能です。
貢献の流れ
- Issueの確認: GitHub Issuesで既存の問題や機能リクエストを確認
- Forkとクローン: リポジトリをForkし、ローカルにクローン
- ブランチ作成: feature/xxx または fix/xxx ブランチを作成
- 開発・テスト: コードを書き、テストを実行
- Pull Request: 変更をPRとして提出
初心者向けIssue
初めてのコントリビューションには、good first issueラベルが付いたIssueがおすすめです。 比較的取り組みやすい問題がリストアップされています。
貢献ガイドライン
- CONTRIBUTING.md: 貢献の基本ルール
- CODE_OF_CONDUCT.md: 行動規範
関連リポジトリ
Difyエコシステムには、メインリポジトリ以外にも関連プロジェクトがあります:
| リポジトリ | 説明 |
|---|---|
| dify-docs | 公式ドキュメント |
| dify-plugins | 公式プラグイン集 |
| dify-sandbox | コード実行サンドボックス |
ライセンスについて
DifyはApache License 2.0をベースとしていますが、一部追加条項があります。 商用利用を検討している場合は、LICENSEファイルを必ず確認してください。
ライセンスのポイント
- ✅ 商用利用可能
- ✅ 改変・再配布可能
- ✅ プライベート利用可能
- ⚠️ マルチテナントSaaSとして提供する場合は追加条項を確認
- ⚠️ Difyロゴ・ブランドの使用には制限あり
よくある質問(FAQ)
Q. Difyのセルフホストは無料ですか?
はい、セルフホスト版は基本的に無料で利用できます。 ただし、サーバー費用やLLM APIの利用料は別途発生します。詳しくは料金プランをご確認ください。 n8n連携などの外部ツール連携も無制限で使用可能です。
Q. クラウド版とセルフホスト版の違いは?
機能面ではほぼ同等ですが、以下の違いがあります。詳しい比較はDifyトップページをご覧ください:
- クラウド版: インフラ管理不要、スケーラビリティ自動、無料プランあり
- セルフホスト版: データの完全コントロール、カスタマイズ自由、コスト最適化可能
Q. GitHubのIssueで質問してもいいですか?
バグ報告や機能リクエストはIssueで受け付けています。 一般的な質問はDiscordコミュニティの方が適切です。
Q. どのブランチを使えばいいですか?
本番環境ではmainブランチの最新タグ(リリース版)を使用してください。
mainブランチのHEADは開発中のコードが含まれる可能性があります。
まとめ
Difyは、GitHubでオープンソースとして公開されている強力なLLMアプリケーション開発プラットフォームです。
- セルフホスト: Docker Composeで簡単に構築可能
- 活発な開発: 頻繁なリリースと700+のコントリビューター
- コミュニティ: 誰でも貢献可能なオープンソースプロジェクト
Difyニュースページで最新のGitHubリリース情報をチェックし、 MCP連携ガイドでさらに高度な活用方法を学びましょう。
🚀 Dify導入・活用のご相談
AI Nativeでは、Difyを活用した業務効率化・AIワークフロー構築を支援しています。 セルフホスト環境の構築からカスタム開発まで、お気軽にご相談ください。
無料相談を申し込む関連トピック
関連ガイド
Dify MCP連携完全ガイド|Claude Desktop × Dify で AIワークフローを自動化
DifyとMCP(Model Context Protocol)を連携させて、Claude DesktopからDifyワークフローを直接操作する方法を解説。設定手順から実践的な活用例まで網羅。
Dify料金プラン完全ガイド|無料・有料・セルフホストを徹底比較
Difyの料金体系を徹底解説。無料プラン(Sandbox)から法人向けEnterpriseまで、4つのプランの違いとセルフホスト版の費用を比較。最適なプランの選び方をご紹介します。
Dify API完全ガイド|RESTful API連携・実装例・認証方法を解説
DifyのAPI連携を徹底解説。RESTful APIの基本から認証、チャット・ワークフロー・ナレッジベースAPIの実装例まで、開発者向けに詳しく説明します。